物件の維持や入居者対応など、賃貸経営業務の大きな部分を占める「管理」。賃貸住宅の管理はオーナー自らが行う「自主管理」と、業務の一部もしくは全部を不動産会社に任せる「委託管理」を選ぶことができます。
今回は委託管理について、委託できる業務の範囲やメリット・デメリット、委託の際の注意点などをまとめました。
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賃貸住宅の管理を委託するってどういうこと?

賃貸物件 管理方法の実態
2019年に国交省が行ったアンケート によると、所有しているサブリース以外の賃貸物件の管理方法について以下のような結果となっています。

「業者にまかせず、全て自ら管理している」自主管理は、全体の2割弱であることがわかります。賃貸オーナーの約8割は、すべての業務を委託する「全部委託管理」、もしくは一部を委託する「部分委託管理」を選択しています。
賃貸住宅の管理を委託する目的
建物や設備のメンテナンス・清掃といったハード面から、入居者募集やトラブル対応などのソフト面まで、賃貸経営の業務は多岐にわたります。必要となる知識の範囲も広く専門的なため、賃貸オーナーだけですべてを行うのはなかなか難しいものです。
そこで、多くの賃貸オーナーが不動産会社に手数料を支払い、これらの業務を代わりに行ってもらう方法をとっています。これが「委託管理」です。
特に、複数の物件を所有している、または副業として賃貸経営を行っているオーナーの場合は委託管理が現実的でしょう。費用はかかりますが、入居者募集までお任せできる不動産会社も多いため、空室リスクの軽減にもつながります。
管理業務の負担軽減
管理業務を大きく分けると、建物の清掃や設備の保守管理を指す「建物管理」と、入居者対応などの「賃貸管理」の2つに分けられます。業務としては分かれていますが、もし設備トラブルなどがあった場合、この2つを同時、かつ早急に行う必要があります。
例えば、所有するアパートの一室で水漏れが起きた際は、即座にその原因を探り修理を依頼しつつ、周りの部屋も含めた入居者への影響を調べて対応しなければなりません。不動産会社という組織であれば複数のスタッフで手分けして対応できるため、オーナーが一人で動くよりも迅速な対応が可能です。
また、入居者トラブルの対応や滞納家賃の督促は法律の知識が必要であったり、精神的な負担も大きかったりすします。不動産会社の担当者がプロとして対応することで、賃貸オーナーの負担を減らせるのです。
アパート経営のメリットや流れなどの基礎知識についてはこちらの記事をご覧ください
管理形態の種類とそれぞれのメリット・デメリット

自主管理
メリット
自主管理の最大のメリットは、経費を低く抑えることができることです。もちろん修繕などは専門の職人に依頼することになりますが、自ら業者を探して選ぶことで、掛かる費用をコントロールしつつ、賃貸オーナーとしてのスキルアップにもつながります。
また、管理を通じて物件と関わる時間も長くなるため、建物や入居者のちょっとした変化に気付きやすくなる点もメリットです。それによって故障やトラブルを事前に防げることもあります。
デメリット
時間と手間がかかり、ときには精神的な負担を強いられることが自主管理のデメリットです。それだけでなく、不動産関連の法律や建築についての知識も必要になるため、自ら学習したり情報収集したりする手間もかかるでしょう。
自主管理が向いている人
物件の規模がそこまで大きくなく、すぐ近くに住んでいる人や、時間と手間をかけてじっくり賃貸経営に取り組める人は自主管理に向いています。もともと不動産や建築の知識を持つ人も自主管理に向いているでしょう。
さらに、賃貸オーナー同士の人脈を築ける人、積極的に情報収集できる人、物件のことを常に把握して入居者とも良好なコミュニケーションをはかれる人は、自主管理の成功率が上がるかもしれません。

委託管理
委託管理の種類
全部委託
賃貸管理業務のすべてを委託することを指しますが、アンケート結果にもあった通り、不動産会社一社にまとめてまかせる方法と、業務によって会社を使い分ける方法とがあります。
清掃に特化した会社や入居者募集が得意な会社、その中でもSNSなどを使った若いターゲット向けの集客に長けた会社など、不動産会社も様々です。それぞれの得意分野や、料金がリーズナブルな会社を組み合わせて委託することもできます。
しかし、前述のアンケートでは「入居者募集と賃貸住宅管理を同一の業者に委託している」という回答が92.1%。実際には、9割以上の賃貸オーナーが建物管理と入居者募集を同じ不動産会社に委託している様子が見てとれます。
部分委託
業務の一部を不動産会社などに委託し、一部は賃貸オーナー自身が行う管理方法です。自宅近くの物件であれば、日常の清掃だけでも自ら行えば、その分が経費の節約になります。
複数の物件を所有している場合は、物件の規模などによって全部委託と部分委託を使い分けることもあります。

メリット
委託管理のメリットはまず、賃貸経営業務の負担を大幅に減らしてくれることにあります。専門知識を持つ不動産のプロの力を借りることができるだけでなく、24時間365日対応してくれる不動産会社もあるため、万一トラブルが発生しても安心です。
将来、賃貸物件を次の世代に引き継ぐことになっても、物件について熟知している不動産会社との付き合いがあれば、承継もスムーズに進むでしょう。
デメリット
管理を委託するデメリットとしては、やはり費用がかかることが挙げられます。前述の国交省のアンケートでは、サブリース以外の管理費用は「家賃収入の5~10%未満」とする回答が約4割を占めています。管理を委託する場合は、その費用も含めて収益性が確保できるか、確認する必要があります。
また、管理を人に任せることになるため、担当者によって管理の質が変わってしまう点もデメリットのひとつ。委託しているからといって任せきりにしてしまい、チェックを怠ると質が下がってしまうケースもありえるので注意が必要です。
委託管理が向いている人
「管理を委託する目的」の項でも触れたとおり、複数の物件を所有している人や副業として賃貸経営をしている人、遠方にいて物理的に自主管理が難しい人は、委託管理を選択すると少ない負担での賃貸経営が可能になります。
賃貸経営を始めたばかりでプロに相談しながら進めたい人も、最初は委託管理から始めると良いかもしれません。
サブリース契約

メリット
サブリース契約とは、サブリース会社が賃貸物件を丸ごと借り上げて入居者へ転借する仕組みのことです。賃貸オーナーはサブリース会社と長期契約を結ぶことで、空室の有無にかかわらず一定の賃料が保証されます。
賃貸オーナーにとっては収入の安定につながるだけでなく、賃貸管理業務のすべてをサブリース会社に一任することができます。収入がサブリース会社からのみとなるため、毎年の確定申告がシンプルに済むのも嬉しいポイントです。
相続が発生した場合、サブリース契約を結んでいる賃貸住宅は満室と同じ扱いで課税評価されます。それにより、実際の空室状況にかかわらず、相続税の課税評価額を低く抑えられる=節税になるという点もメリットです。
デメリット
サブリース契約を結んだ場合に、賃貸オーナーに保証される収入は実際の家賃の80〜90%程度です。そのためサブリース契約を結ばない場合と比較して、収益性が低くなってしまうことがデメリットといえるでしょう。
さらに、サブリース契約は契約時の家賃保証がずっと続くわけではなく、保証率の見直しが定期的に行われます。物件自体が築年数を重ねることで競争力を失い、入居者募集が難しくなったり、家賃の値下げなどが必要になる点、あるいは管理にかかる費用も高くなっていくことがその理由です。
また、入居者募集と入居審査はサブリース会社が行うため、賃貸オーナーは入居者を選ぶことができません。自分の所有する物件に望まない入居者が住む可能性がある点も、場合によってはデメリットとなります。
サブリース契約が向いている人
不動産経営の負担を減らしつつ、利益を安定化させたい人や、利益を最大化するために手間と時間をかけるというよりは、長期にわたってじっくり資産を積み上げていきたい人はサブリースを検討してみてもいいかもしれません。
もちろん前項のようなリスクがあるため、信頼できるサブリース会社と納得のいく契約を結ぶことが大前提となります。
サブリース契約の仕組みやメリットについてはこちらの記事をご覧ください
委託管理で任せられる業務内容

基本事務
基本事務にあたる業務には、賃料や更新料の集金(振り込みの確認)といった出入金に関わる業務から物件や入居者についての情報管理、鍵の管理などがあります。
建物・設備の管理
建物・設備の管理は、建物のメンテナンスに関する業務で、エレベーターや消防設備などの保守点検から、退去時の原状回復工事などが該当します。
建物のメンテナンス業務には、ある程度の専門知識と様々な業者とのつながりが必要となる、十数年に一度の大規模修繕の手配なども含まれています。
清掃業務
清掃業務には日常の掃き掃除などのほか、定期的な高圧洗浄や植栽の手入れなどが含まれます。清掃の際に、建物の破損・老朽箇所や共有部分の電灯切れなどもチェックします。単純なように思えますが、物件の印象や資産価値にも影響する重要な業務です。
募集業務
募集業務は、自社ホームページやポータルサイトへの物件情報の登録や、入居希望者への案内や内見立ち合いなどといった入居者募集のための業務です。なかなか入居希望者が現れない場合は掲載写真や案内文の再検討、入居特典を考えるなど、戦略的に募集業務を行ってくれる会社に委託したいものです。
契約業務
契約業務は賃貸借契約にまつわる業務で、重要事項説明や契約締結を法規に沿って行います。最近では、電子契約に対応できる不動産会社も増えています。
入居者とのトラブル対応
専有部分の故障や騒音などによる入居者同士のトラブルなどの対応は、コミュニケーション能力だけでなく、場合によっては法律知識も求められます。賃貸オーナーにとっては特に精神的負担をともなうものであるため、この対応業務を委託できるのは大きな助けとなるでしょう。
賃貸住宅の管理を不動産会社に委託する基本的な流れ

ここからは、実際に賃貸管理を不動産会社に委託する際の流れを解説します。
会社選び
最初に行うのは会社選び。ご自身の資産の管理を託すのですから、慎重に選ぶ必要があります。会社選びの基準として、以下のような点を確認しましょう。
信頼性、実績
不動産会社の信頼性をはかるためにも、管理実績の確認が不可欠です。管理戸数や管理物件の入居率などが会社のホームページに掲載されているため、参考にしましょう。
ただし、管理戸数がそれほど多くなくても、一定エリア内の入居者募集など得意分野を持つ不動産会社もありますので、目的に合わせて複数の会社を比較検討しましょう。
管理手数料
管理手数料は賃貸経営のキャッシュフローに関係してきます。もちろん安ければ嬉しいですが、あまりに安すぎる会社に飛びついてしまうと、管理の質に問題が生じる場合もあります。
また管理手数料を安くする分、退去時の原状回復工事を割高に設定してそこから利益を取ったり、仲介手数料を主な収入源としたりしている会社もあります。
この場合、退去が出るたびにオーナーの出費が増えるだけでなく、不動産会社も長く入居してもらいたいという発想になりにくいため、結果的に管理の質の低下につながりかねません。
委託管理のデメリットでも触れましたが、管理を委託している賃貸オーナーの約4割が「家賃収入の5~10%未満」を管理費用として支払っています。そのため、管理費用の相場は「5~10%」と考えるのが妥当でしょう。
管理委託契約を結ぶ

管理委託契約書の注意すべきポイント
管理を委託する会社が決まったら、管理委託契約を締結することになります。契約を結ぶ際は、契約書の内容の中でも次に挙げる点を必ず確認するようにしましょう。
業務内容
賃貸経営業務は多岐にわたります。予期せぬトラブルが起きたときに、その対応が委託内容に含まれておらず慌てることのないように、業務内容は契約締結前にきちんと確認、把握しておきましょう。
契約期間
契約期間は原則として双方の合意のもと、任意で設定ができます。そのため、契約によっては2年もしくは3年を契約期間として、解約の申し出がなければ自動更新されるケースもあります。賃貸オーナーは契約期間と更新条件を確認し、長期的な経営計画と合っているかどうかを検討しましょう。
責任範囲と免責事項
管理委託契約書には管理業務における責任範囲も記されています。例えば、天災などによる損害に関しては管理会社がその責任を負わないこととする旨や、オーナーが賠償責任保険などに加入することなどが明記されています。管理会社とのトラブルが発生した際にとても重要な内容となりますので、きちんと確認、把握をして、双方が納得のいく内容で契約を結ぶようにしましょう。
解約条件
賃貸経営を行う中で、管理を委託する不動産会社の見直しや変更も当然起こりうることです。その際の解約条件についても契約書に明記されているため、チェックしておきましょう。
正式契約~委託管理の開始準備
契約書について説明を受け正式に契約を締結したら、管理会社に物件の鍵や設備の取扱説明書などを預け、委託管理が開始されます。管理会社の切り替えの場合は、新旧の会社で引き継ぎをしてもらいます。
管理会社が変わった旨は、入居者に書面などで知らせる必要があります。また、賃貸物件を購入したときに融資を受けた場合は金融機関にも事前告知が必要です。
管理を委託する前提で賃貸住宅を建築するならセレ コーポレーションに相談を

「会社選び」の項で「信頼性と実績の確認は不可欠」とお伝えしましたが、「アパート専門メーカー」として高い評価を受けているセレ コーポレーションをご存じでしょうか。
東京圏での管理戸数は2025年2月末時点で12,475戸、入居率は98.5%を誇っています。独創的な空間設計とこだわりの自社一貫生産で高い評価を受け、「アパート経営100年ドックVISION」を理念とする賃貸管理で多くの賃貸オーナーを支えてきました。
では、セレ コーポレーションによる賃貸管理とはどのようなものなのか、詳しく解説します。
アパート経営100年ドックVISION

「アパート経営は竣工からはじまる」という考えのもと、アパート経営を定期的に見直しながら子の世代、孫の世代にまで引き継げる資産価値の維持に努めるという理念です。
具体的には、次のような内容で賃貸経営を長期にわたり、ワンストップでサポートしていきます。
建物管理

長期修繕計画や定期的な建物点検はもちろん、大規模修繕やリノベーションによる資産価値の向上、建て替え・下取りなどの出口戦略までサポートします。
アパート経営サポート
ライフプランに合わせた長期の経営計画の立案からはじまり、プロによる経営診断を定期的に実施。さらに、収支・節税・承継などの経営コンサルティングサービスや保険・信託についてのアドバイスも行います。
「賃貸管理クオリティ」に自信
長期的な賃貸経営サポートには、資産価値を守る建物管理と、収益を守る入居者募集を高い品質で継続していく必要があります。セレ コーポレーションでは、管理のクオリティを保つ次のような管理体制を整えています。
建物管理クオリティ
エリアに密着し、そのエリアで実績のあるメンテナンス会社と提携して独自の建物管理体制を構築。建物や住宅設備に不具合や故障などが起きた際にも、確実でスピーディな対応ができます。
また、清掃や修繕といった建物管理の品質を均一化するため、マニュアルに沿った運用や定期的な研修を行います。積み重ねてきた信頼の証は、東京圏だけで12,000戸を超える賃貸管理実績に表れています。
入居者募集クオリティ
エリア毎に実績のある不動産仲介会社と提携し、専任での募集を東京圏一円に展開。営業力のある仲介パートナー会社が同社の管理物件を優先的に紹介することで、高い入居率の維持につなげています。
仲介パートナー会社からの紹介のため、入居者属性を維持でき、家賃滞納などのリスクを軽減することも可能。通常であれば入居率が下がる閑散期でも、入居率が大きく下がらないという強みも備えています。
まとめ
質の高い物件管理は、賃貸経営の収益性向上に欠かせません。「父の代から付き合いがある管理会社だから」「他によく知らないし、もうおまかせでいい」などと思考を止めてしまわず、いま一度、質の高い賃貸管理とは何かを見直してみましょう。
セレ コーポレーションの「管理会社チェンジキャンペーン」はその絶好の機会となるはずです。査定は無料のため、現在委託している管理会社を見直したい人や、もっと質の高いサービスを望んでいる賃貸オーナーはぜひ問い合わせてみてはいかがでしょうか。
いまさら聞けない!
アパート経営の疑問を解消
自己資金、利益、空室対策…
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< この記事の監修者 >

阿部倉 弘子
Life&Money FP事務所 代表
AFP
IT企業にて20年間、ユーザサポートおよびシステム運用に従事したのち、保険や金融商品を販売しない独立系ファイナンシャルプランナーとして2024年に独立。
30代半ばに心の状態が原因でお金の判断を誤った経験や、自身がおひとり様として生きる中で感じてきた将来への不安をきっかけに、現在は40代以降の独身女性を中心に、「お金の不安を、自分らしい答えに変えるサポート」を行っている。
数字や理論だけに偏らず、「その人の想い」に丁寧に耳を傾け、一人ひとりの価値観や人生観を大切にした中立的なアドバイスを提供している。


