所有している土地を有効活用したくても、どこに相談すればいいのかわからず、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。土地活用は大きな投資となるため、専門的な知識と判断が求められます。相談先によって内容や実現性が大きく変わるため、信頼できる相手を見極めることが大切です。
この記事では、土地活用の目的に合った相談先や、選び方のポイントなどを解説します。相談前に準備する資料や、相談先を選ぶときの注意点についてもふれていますので、ぜひ参考にしてください。
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土地活用の相談先の種類
土地活用を検討する際は、まずどのような相談先があるのかを把握しましょう。相談先によって得意分野や提供できるサービスが異なるため、目的や状況に合った相談先を選ばなければなりません。
土地活用の相談先の主な種類は以下のとおりです。なお、それぞれの特徴は一般的な例で、相談先によって異なります。
■土地活用の相談先の主な種類
| 相談先 | 特徴 |
|---|---|
| ハウスメーカー | 住宅や賃貸アパート・マンションなどの建築を得意とし、設計・施工・管理まで一貫して対応。大手企業が多く、提案力やブランド力も高い |
| 工務店 | 地域密着型が多く、小~中規模のアパート建築や店舗建設に強い |
| 建設会社 | 設計・施工の専門性が高く、商業施設や高齢者施設などの建設にも対応している場合が多い |
| デベロッパー | 土地開発や再開発に特化し、企画から販売まで総合的なプロジェクトを手掛ける |
| 特定の活用方法に特化した専門業者 | 駐車場やトランクルームなど、特定の活用方法に特化し、設置から運営までのノウハウがある |
| 不動産仲介会社 | 土地の売却・賃貸の仲介をはじめ、相場情報の提供、活用方法の相談にも対応できる |
| 自治体の窓口 | 公共施設や地域計画に関する情報提供や、補助金・助成金制度の案内を受け付ける |
【土地活用の目的別】最適な相談先
次に、土地活用の目的によって、適した相談先を確認していきましょう。目的に応じたパートナーを選ぶことで、より効果的で無駄のない活用が可能になります。

アパート・マンション経営
アパート・マンション経営は、土地活用の中でも人気の高い方法の1つです。小~中規模の建築なら、ハウスメーカーや工務店が適任で、施工実績・管理サポートに強みがあります。一方で、大規模な物件の場合は、建設会社やデベロッパーなど、大型プロジェクトに実績のある業者が向いています。
また、アパート専門メーカーのように建築から経営・管理までをワンストップで支援する会社もあり、収益性やリスクを総合的に判断しながら進められるのが魅力です。
<アパート・マンション経営の相談先>
・ハウスメーカー
・工務店
・建設会社
・デベロッパー
アパート経営の相談先については、下記の記事をご覧ください。
トランクルーム経営
トランクルーム経営は、初期投資が比較的少なく、狭小地や変形地でも導入しやすいのが特長です。専門業者なら、設置から運営までを一括してサポートしてくれることも多いため、初心者でも取り組みやすい活用方法といえるでしょう。
一方で、立地によって需要に差が出やすいことや、安定した稼働率を保つための管理体制が必要なことには注意が必要です。導入前には、地域のニーズや競合状況をしっかり調査しなければなりません。
<トランクルーム経営の相談先>
・特定の活用方法に特化した専門業者
高齢者施設建設
高齢者施設は、一定のニーズが見込まれる反面、設備や法規制への対応が求められる専門性の高い活用方法です。そのため、実績のある工務店や建設会社に相談するのが基本となります。また、自治体や介護事業者と連携したり、補助金や助成金の活用を検討したりするのもポイントです。
<高齢者施設建設の相談先>
・工務店
・建設会社
・自治体の窓口
駐車場経営
駐車場経営は初期投資が少なく、狭小地でも活用しやすい方法です。月極駐車場は不動産会社、コインパーキングは専門の運営会社が主な相談先となります。
短期間で運用を開始できる点や、撤退時のリスクが少ない点がメリットです。ただし、エリアの需要調査や適正な料金設定など、専門的な判断も必要でしょう。
<駐車場経営の相談先>
・不動産会社
・特定の活用方法に特化した専門業者
土地の貸し出し・売却
土地の貸し出しや売却を検討する場合は、不動産会社へ相談します。相場の確認、借地契約の条件、売却におけるリスクなど、専門的なアドバイスを受けられます。
借地は長期間の契約になるため、契約内容を慎重に検討することが大切です。また、売却すると所有権が移転してしまうため、後悔のないようほかの活用方法と比較して判断しましょう。
<土地の貸し出し・売却の相談先>
・不動産会社
土地活用に関わるお金と手続きの相談先
土地活用を進める際は、税金・資金計画・法律など専門的な知識が必要な場面が多くあります。ここでは、土地活用に関わる資金計画や各種手続きについての相談先をご紹介します。
税理士:税金・節税対策
土地活用に伴う、税負担の軽減や節税効果のある活用方法については、税理士に相談しましょう。土地活用では、固定資産税や所得税、相続税といった税金への理解と対策が欠かせません。
例えば、アパート建築による固定資産税の軽減、事業用借地による相続税対策など、複数の選択肢を比較しながら適切な方法を検討できます。相続を見据えた「資産の組み替え」や「贈与」などの計画についての相談も可能です。
ファイナンシャルプランナー:収支シミュレーション・ライフプランの設計
ファイナンシャルプランナーは、建築費や借入金、運営コスト、税金などを加味しながら、長期的な収支計画を立てる支援をしてくれます。土地活用は中長期にわたる投資となるため、将来的なキャッシュフローの見通しが重要になります。
自己資金と借入のバランスをどうするか悩んでいる場合にも適しているでしょう。
金融機関:融資の検討・資金調達
土地活用では多くの場合、数百万~数千万円の資金が必要になるため、資金調達の選択肢として金融機関の活用を検討するのが一般的です。金融機関では、事業規模や事業性に応じた融資プランを相談できます。
また、金融機関独自のアパートローン商品を利用できる場合や、融資審査を通すための事業計画書の作成についてサポートを受けられる場合もあるでしょう。
弁護士・司法書士:契約、法律、権利関係のトラブル防止
土地活用における法的手続きや契約については、弁護士または司法書士に相談することで、法的なリスクを回避し、トラブルを未然に防げます。
例えば、借地契約や建築請負契約、管理委託契約などの契約書チェックをはじめ、境界問題、相続時の権利整理など、専門的な判断が必要な場面では、専門家の助言が重要になります。特に、長期契約や高額な投資を伴う土地活用では、初期段階から法律の専門家と連携すると安心です。
土地活用の相談を始めるタイミングは?

土地活用は、思い立ったときにすぐ始められるものではありません。計画から実行までには一定の期間と準備が必要です。相談を始めるのに適したタイミングは、以下のとおりです。
相続が発生する前
相続が発生する前の段階で土地活用を検討すると、相続税対策や資産整理を計画的に行えます。相続が発生してからでは、税務申告や相続人間の話し合いに時間を取られ、活用の選択肢が限られてしまうケースも少なくありません。
事前に対策を講じておけば、節税効果を最大化できる可能性が高く、相続後のトラブルを未然に防ぐことにもつながります。家族間で将来の土地の使い方について話し合い、方向性を共有しておきましょう。
土地が遊休地化しているとき
所有している土地が遊休地化しており、税金や管理コストだけが発生しているような場合は、早めに活用を検討するのがおすすめです。放置していると土地が荒れてしまい、近隣からのクレームにつながったり、資産価値の低下を招いたりする可能性もあります。
地域の再開発計画が浮上したとき
地域で再開発計画の動きがあるときも、土地活用の相談を始めるタイミングといえます。再開発によって土地の価値や需要が変わる可能性が高く、地域のニーズに合った活用方法を検討しやすくなるためです。また、行政による補助金制度や税制優遇などを利用できる可能性もあります。
特に、アパート経営など居住ニーズに対応した活用では、再開発エリアの人口増加や利便性の向上によって、将来的な入居率アップ、資産価値の上昇などを見込めます。
土地活用の方法については、下記の記事をご覧ください。
【最新】25種類の土地活用方法! それぞれの特徴や失敗しない進め方とは?
土地活用の相談時に準備する資料や情報
土地活用の相談をスムーズに進めるためには、事前に必要な情報や資料を整理しておくことが大切です。以下を参考に事前準備を進めましょう。
土地の基本情報
まずは、土地の基本情報を整理します。「所在地」「面積」「形状」「道路付け」などを正確に把握しましょう。土地の状況を把握するために必要な登記簿謄本、測量図、公図などは、法務局や市区町村役場で取得できます。
権利関係の確認資料
土地の所有権や共有者の有無のほか、借地権、抵当権などの権利関係は、土地をどのように活用できるかを左右します。権利書(登記識別情報通知書)や登記事項証明書を用意し、必要に応じて相談先に正確な状況を伝えましょう。
また、共有地の場合は、土地活用についてほかの共有者の同意も必要です。
資金計画や収支イメージ
土地活用について相談をする前に、どの程度の予算を投じられるか、どのくらいの収益を見込んでいるかといった資金計画をあらかじめ整理しておきましょう。
初期費用や維持費、借入金の有無、税金負担など、基本的な支出項目を把握しておくだけでも十分です。完璧な収支計画を立てる必要はありませんが、大まかな予算感や収益の目安があると、ファイナンシャルプランナーや税理士との相談もスムーズに進みます。
相談の目的と要望
土地活用の相談をする際は、事前に自分の目的を整理し、優先順位を明確にしておくと、相談先の提案の精度も高まります。
土地活用の目的は、「節税」「収益確保」「資産保全」「相続対策」など人によってさまざまです。また、「初期投資は抑えたい」「安定した収入がほしい」「将来売却できる活用方法がよい」など、具体的な要望がある場合は、遠慮せずに伝えましょう。
土地活用の相談先を選ぶときの注意点
土地活用を成功させるには、相談先選びが大きなカギを握ります。ここでは、失敗しないために押さえておきたい注意点をご紹介します。
相談先の実績を確認する
相談先を選ぶ際には、過去の実績や事例を確認しましょう。自身の土地に似た条件(立地、広さ、形状)での実績があるかどうかが判断のポイントです。実績のある業者は、想定外のトラブルにも柔軟に対応できるノウハウを持っているため、安心して任せられます。
信頼できる担当者かどうか見極める
相談先の担当者の対応も、大切な判断基準です。説明がわかりやすく、質問に対して丁寧に答えてくれるか、自分の要望に親身に耳を傾けてくれるかを見極めましょう。
土地活用は長期にわたる取り組みになるため、信頼して任せられる相談先を選ぶことが欠かせません。
収支計画が妥当かチェックする
提示されたプランに対しては、必ず収支シミュレーションの妥当性を確認しましょう。理想的な数値だけでなく「現実的な数字」が提示されているかがポイントとなります。
不明点があれば、ファイナンシャルプランナーや税理士など、別の専門家にも意見を求めると安心です。複数のシナリオで比較すると、より納得感のある計画が立てられます。
複数の相談先に相談し比較検討する
土地活用では、複数の相談先に話を聞くことも大切です。一社だけではなく、複数の業者や専門家から提案を受けると、判断基準が明確になります。比較によって、新たな活用アイディアが見つかったり、リスク回避の方法が見えたりすることもあるでしょう。
信頼できる相談先を見つけて土地活用を成功させよう
土地活用を成功させるには、目的や土地の条件に合った相談先を見極めることが重要です。相談先にはそれぞれ得意分野やサービスの違いがあり、どこに相談するかによって、将来的な収益性や安心感が大きく変わります。また、相談前に土地情報や要望を整理し、複数の業者や専門家を比較検討することで、より納得できる選択ができるでしょう。
セレ コーポレーションは、アパート建築・経営の専門会社として、土地活用の相談をはじめ、資金計画、設計までトータルに支援しています。「土地活用を考えているけれど、何から始めればいいかわからない」といった方にも、丁寧にサポートしますので、お気軽にご相談ください。
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